温泉コラム


肌と石鹸
温泉には美人の湯というものがあります。
近畿では龍神温泉がそうです。
さて、美人の湯とはなんなのでしょうか。
簡単にいうと、泉質なのです。
弱アルカリ性泉・重曹泉・石膏泉がそれに当たります。

さて、今回は石鹸と肌の話です。
上記の美人湯の一つに弱アルカリ性泉があります。
弱アルカリ泉はツルツルする温泉です。
強アルカリ泉では肌を痛めるので美肌の点からはお勧めできませんが、ツルツル度はそれに比例して強くなります。
なぜツルツルするのでしょうか。
それは、成分にもよるのですが、ナトリウムイオンを含んでいることです。
アルカリ分とナトリウムイオンが反応し石鹸のようなものを作ります。
その石鹸分が角質の余分な汚れを落としツルツルな肌を作るのです。
その一方で、溶けた油分が温泉のヌルヌルの正体の一部でもあるんですれどもね。
だから、循環しすぎた温泉もヌルヌルするんです。このヌルヌルは他人の油だったり・・・というのは余談です(^_^; アハハ…
上記の反応で、温泉に入っただけなのにお肌ツルツルなんていう効果が得られるのです。
ここで注意するべきことは、石鹸分の中に入っているのですから、あまりゴシゴシ洗わないことです。
過剰に肌の湯分がなくなり、カサカサの原因になりますからねぇ。

さて、最近はボディーソープに弱酸性の物が増えてきました。
メーカーはいろいろな言い分があってのことです。
本来肌は雑菌から皮膚を守るために弱酸性を保っています。
ですから、それに合うようにソープも弱酸性だったりします。
一方アルカリ性を売り物にしている物は泡立ちがいいのです。
中性もありますよね。
さて、どれが良いのでしょうか。
いやいや、ここでは何を使いましょうということでは無いです。
汚れについて目を向けて見ましょう。

温泉では「石鹸が効かない」という看板を目にすることがあると思います。
これは、酸性度の高い所や泉質によるものです。
効かないというよりは、泡が立たないのです。
石鹸の効果は泡で汚れを落とすところがあるので、泡だたないと汚れは取れにくいのです。
では弱酸性のソープはどうでしょう。
泡が立つように出来ていればいいのですが、そうでないものは石鹸働きが乏しいと思われます。

えびらはあまりゴシゴシ洗わない派です。
強くこすると、例え柔らかいタオルの繊維でも肌に細かい傷をつけてしまうからです。
また、必要以上に皮脂や角質を落とすと皮膚が乾燥気味になり、皮膚老化が早くはじまりす。
女性の方はお分かりかと思いますが、メイクを取るときは細かい泡を泡立て撫でるようにメイクを取るのが良いといわれています。
それは肌も同じこと。
泡立てが悪いと肌に汚れが残り、それが酸化してくすみなどの原因になったり、肌を傷つけることもあります。

石鹸にもいろいろあるのですねぇ。
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かかり湯をしよう
最近特に思います。
かかり湯をしない人が多い・・・
スーパー銭湯ではかかり湯専用の湯溜めが有ったりもします。
しかし、それをも無視して、湯船にドボーン。
親の顔が見て見たいと思っても、親もその状態ですから仕方ありません(^_^; アハハ…

何故かかり湯をするのか。
簡単なことです。水質保全です。
人間の体は雑菌の塊なので、少しでも入浴前に雑菌を減らす必要があります。
何もしなくても人間の体からは発汗します。夏は特に汗をかきますね。
汗や汚物、古い角質を落とすのが、かかり湯の目的です。
かかり湯にも方法があります。
形式的にお湯かぶるやり方(清め)と陰部・肛門をしっかり洗うやり方(洗浄)です。
もちろん、衛生面からは汗や汚れを落とし、陰部・肛門までしっかり洗いましょう

かかり湯は何故忘れ去られたのでしょうか。
考察して見ましょう。
水で身を清めると言うことが非日常になった事。
個人風呂が増え、銭湯が減ったためかかり湯の習慣が薄れてしまった事。
住宅事情で浴室が狭く親子で入浴できないため、かかり湯の意味の継承が少なくなった事。
一人暮らしでは湯を捨ててしまうので、かかり湯をしなくてもいい事。
公共浴場で他人に注意する人がいなくなった事。
などですね。
テレビ放映では、バスタオルを巻いての入浴シーンばかりなので、それが常識化している人もいます(笑)
せめて、かかり湯しているところは映してほしいですね。
もちろん、タオルは湯船に入れないでほしいのですが・・・
かかり湯は失われつつある文化なのでしょうか?

衛生面からかかり湯を考えてきましたが、人体にもかかり湯は有益です。
スポーツの前に準備体操があるように、入浴前にはかかり湯があります。
かかり湯は、これからお風呂に入りますよと体に伝える役目があるのです。
人体に対する刺激は信号となって脳に伝わります。
その刺激から脳は体を守るために防御行動を取るわけですが、それが神経過敏や血圧上昇となります。
浴室では血圧の上昇が問題です。
浴室の事故で多いのが血圧系の事故。
脳貧血や脳溢血などです。
いきなり湯船に入ると、刺激で血圧が上昇します。
さらに、湯船に入ると水圧(静水圧)で体が圧縮され、当然血管も圧迫されます。
その結果血圧があがります。しばらくすると、温熱で血管が拡張するので、血圧は一時低下します。
とまあ、お湯に入るだけでこれだけの変化があるのです。
簡単に言うと、血圧の調整が湯船の出入りについていけないのが、体に負担をかけるのです。
さて、かかり湯をするとどうでしょう。
お湯がかけられ血圧があがりますが、静水圧がない分刺激が少ないですね。
そして、湯船に入るときも準備が出来ているので、これまた刺激は少ないのです。
かかり湯は心臓から遠い所。足元からするのが良いと言われています。
そして、頭からかぶるのもいいようです。
のぼせの予防になるからです。
頭の血管も広げてやると言う効果があるんでね。
高温の温泉に入るときに、頭からかかり湯をするのはこのためです。

温泉を利用する皆のためにも、自分のためにもかかり湯は必要です。
入浴施設で、かかり湯の大切さを掲げた看板が多くなればいいと思います。
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塩素について
 夏場の水道水がカルキ臭くなったり、温泉のお湯が消毒臭かったりしますねぇ。
それは塩素消毒によって生じたものです。
なんか嫌な感じがしますよね。
さてその塩素ですが、投入しなければならない決まりがあります。
水道法施行規則では「給水せんにおける水が、遊離残留塩素を0.1PPm(結合残留塩素の場合は0.4PPm)以上保持するように塩素消毒をすること」となっています。
 *1PPm=0・0001%で0.1mg/l ともいい変える事が出来る。
 *遊離塩素=次亜塩素酸・次亜塩素酸イオソ 殺菌力は強いが反応しやすい。
 *結合塩素=モノクロラミン・ジクロラミン・三塩化窒素などアンモニアと結合したもの 殺菌力は弱いが残留性が高い。
 *尚、上記塩素類は自然界には存在せず、塩素イオンとは化学的に性質が異なる。
蛇口での残留塩素の下限を定めたものであるため、この数値以上であればいくら多くても法的には問題がないことになります。
逆算してみると浄水場における塩素濃度は更に高いわけで、滅菌という衛生面だけを考えれば、 濃度は高い方が安心とする観点から過剰な塩素投入を許容する結果となります。
この事は循環する入浴施設も同様で、レジオネラ属菌の発生を抑えるべく多量の塩素類を投入している所も見受けられます。
困った話ですねぇ・・・

 水道水は殺菌のため、塩素投入が法律で決まっていると書きました。
では、何故塩素なのでしょう。
末端の水道蛇口まで滅菌効果がなければいけないからです。
この条件をクリアするために、残留性のある塩素が選ばれているわけです。
滅菌方法はいろいろあるのですが、残留性に乏しく高価となってしまいます。
変な法律があるため、塩素処理によるトリハロメタンなどの発ガン性物質を生成することが指摘されようとも、安価かつ残留性のある塩素が使われています。
プールなどでは、滅菌の観点から0.4mg/リットルの塩素濃度がもとめられています。
これは、60秒でウイルスも含む菌が死滅する濃度であります。
結構強力ですね。
 人がカルキ臭を感じる境目の塩素濃度は0.4mg/リットルです。
夏場カルキ臭を感じるのは、雑菌消毒のために投入される塩素量が多くなっているからです。
また、プールや入浴施設でそれを感じると言うことはそれ以上の濃度であると考えられます。
実際、入浴施設での塩素濃度は5〜10mg/リットルと報告している機関もあるようです。
0.4mg/リットルで菌が死ぬというのに、これでは体細胞が破壊されてしまいます。
入浴施設に行って皮膚が白くカサカサしたように感じたら、それは塩素によって死滅してしまった皮膚細胞だと思ってください。
 入浴施設では一日のうち1〜2時間、0.2〜0.4mg/リットルの塩素濃度があれば24時間はレジオネラ菌の繁殖を防げると言うことになっています。
レジオネラ属菌による感染症や死亡事故のニュースで恐れる経営者は過剰な塩素を投入しているのではないでしょうか。
また、保険所もその点を警戒し、掛け流しの温泉にまで塩素を入れるように指導している所もあります。
残念な事ですねぇ。
しかし実際には、菌の発生を許さない泉質もあります。
一般的にはpH5.0以下のものや、60℃以上あるものや高濃度の食塩泉で、かつ循環していない所はレジオネラ属菌は発生しません。
酸性泉には菌が住めないのです。その証拠に、酸性泉では効能水虫とあります。
アルカリ性の泉質では、塩素の消効果が減弱する場合があるようです。
やっぱりなんと言っても新鮮な湯を常に加える掛け流しでは、雑菌による問題ありませんがね。
しかし、毎日湯船の湯を抜いての清掃は必要です。
 レジオネラ菌は怖いように書いていますが、健康な人はまず大丈夫です。ご安心を・・・
さて、法律で露天風呂には洗い場を設けてはならない事になっています。
レジオネラ属菌がやってくる経路が、人体に付着と土埃に混じってくる場合があるからです。
露天風呂は外から土埃が入りこみやすい環境にあるため、シャワーによるエアロゾール(霧)から菌の拡散を防ぐためであります。
レジオネラ属菌はエアゾールを介して肺に侵入するからです。

 さて塩素に話を戻します。
天然の温泉にも、多量の塩素が存在しています。塩素イオンです。
最初に書いたように、滅菌のための塩素とは構造が違うためそれは安全です。
人体には塩素が必要な元素です。体を作るのに必要なわけですね。
といっても、それは天然の塩素です。
塩素には主に殺菌作用があります
これは、病原菌にのみ有効なものではありません。
生き物すべてに有効なのです。
もちろん人体も細胞の集まりですから、塩素は体細胞にも攻撃を加えます。
塩素の強いお風呂や温泉に入ると肌があれたりカサカサするのは、表面の細胞が
死滅した結果なのです。
更に悪い事に、温度が高いというのも体細胞を破壊させやすくする要因でもあります。
怖いですね。

 体表面は常にプラスイオンに覆われています。
静電気がマイナスなので、バチッと来るのも分りますね。
さて、塩素はマイナスに帯電しています。
と言うことは、塩素を加えた水に入浴すると言うことは、自然と塩素を体貼り付ける結果となります。
これは大変ですねぇ。いばらの服をまとうような物でしょうか・・・
濃い塩素は肌荒れの原因ともなるのはこのためです。
さて、この現象は入浴施設でだけ起こっていることではありません。
家庭のお風呂でもそうです。
法律では末端蛇口で0.1mg/リットル以上の濃度に成るように水道水には塩素が添加されているからです。
そのため一番風呂には塩素が多いのです。
まあ、それほど高濃度ではないのでダメージは微々たる物ですが。
湯船のふたを開けていれば自然と塩素も抜けるのですが、せっかくのお湯が冷めてしまいますね。
あるデータでは、一人入ると残留塩素濃度は最初の半分になり、三人入ば1/10に成るそうです。
でも、家中の人がこのことを気にしていると誰も最初にお風呂には入りませんね。
実は塩素をなくす裏技があります。
塩素はマイナスなので、プラスを与えて中和してやればいいのです。
簡単な方法として、柑橘系をいれる方法があります。
ゆずやみかんを湯船に浮かべるのは良い方法ですし、かんきつ類の匂いがアロマ効果をもたらします。
もっと簡単な方法もあります。
急須に入れる一回分の緑茶葉をハンカチにくるみ、5・6回かき混ぜます。
これでOK。
お茶風呂ですね(笑)

ネットで調べていてこんな話を見つけました。
塩素臭を嫌うお客が増えたため、これまでの塩素投入をやめ、お湯の循環機だけを作動させている所もあると・・・
一日に何百人も入るお風呂で滅菌もせずに循環だけとは、なんと怖いことでしょう。
雑菌の増殖所みたいなものです。
このような施設がレジオネラ菌の害にあうのかもしれませんね。

入浴から見た塩素がなんなのか少しだけ分った気がしませんか?
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傷と湯と
 傷に良いと本能的に分るのか、傷ついた動物達は湧き出た温泉に傷を浸し癒していました。それを発見した人が「山鳩の湯」や「鷺の湯」と名を付け傷を癒してきました。
戦国時代では温泉を「隠し湯」と呼び、病院や薬として使用して来たのです。
何が傷によいのでしょうか?
それは温熱と温泉の成分。
温熱は血行を促進し、新陳代謝を高めます。
それにより細胞が活性化され、傷の治りが早くなるのです。
また、暖めることで緊張が緩みこわばりも取れるのでリラックスでき、気分面からもよい働きをします。
暖かくない湧き水でも動物達は傷を癒すために温泉を利用していました。それは成分に癒を求めたからです。
例えば、明礬を含む水は「目の湯」と呼ばれ目の病いに有効です。
硫酸塩泉は鎮静作用があり、傷の痛みを和らげる効果があります。
これらの成分は薬ではないので劇的には効きませんが、動物や昔の人達にとってはこれらは立派な薬だったわけです。
薬湯という言葉はここから来ています。

 温泉は創傷によいと言うようなイメージで話してきましたが、すべてがそうではありません。特に現代の温泉には「傷つけの湯」と言っていい物がかなりあります。
私は、怪我は温泉で治るだろうと温泉めぐりをするうちに、傷が痕になって残ってしまったと言う事が何回かあました。
温泉巡りをしていたので、一日に何回も傷口を湯に浸すため、治りは遅くなるのは分りますが、傷が痕となって残りなかなか消えなくなったのは何故かと不思議に思ったのです。
こう考えて見ました。
@成分
 アトピーの人は硫黄泉に入った場合、傷によくありません。
 これは硫黄の刺激によるものです。
 高アルカリ・強酸性も皮膚を痛めます。
A塩素
 塩素は0.1ppmの濃度で1分あれば99%の殺菌が可能。
 0.5ppmで金魚やフナが死亡
 1.5ppmで細胞膜が破壊され、毛がバサバサ・肌がガサガサ・小じわが増える
 大型温泉では高濃度の塩素温泉も多く存在する。

私がその時巡った温泉は、高アルカリ泉・強酸性泉・硫黄泉は入っていない。
とすると、Aの塩素が原因と考えられるのではないだろうか・・・
 
 傷を回復しようとする肉芽は通常の皮膚より弱いため、再生しようとする細胞が塩素により破壊されるため傷が残ったのであると思われる。
通常の風呂では問題ないだろうが、塩素濃度の高い温泉に何回も入浴したためにそれが起こったのだろう。
 怪我している時の入浴法は、塩素臭のする温泉ではなるべく傷を湯に浸けず、すばやく入浴すること。通常の温泉でも、あま長湯をしない方が良いでしょう。
高濃度の塩素は細胞の活性力を無くし、やがて死滅させる。そうなると皮膚がはがれやすく乾燥肌の原因となのます。塩素は怖いのです。
塩素消毒してある温泉では「傷の湯」ではなく「傷付けの湯」ではないか?
源泉100%の温泉で塩素を投入していないところでは、皮膚には優しいので傷には良い。ご安心を。
とは言うものの入り方がある。怪我の直後や、傷口がまだ開いている段階での入浴は無理。ある程度傷口が安定した時期から良い温泉を利用しよう。
 「傷の湯」か「傷付けの湯」か見極めないといけないとは、温泉も一筋縄では行かないものである。

  さて、最後に一般風呂での肌に優しい入浴方を述べておこう。
塩素を取り除いた38℃くらいの温めのお湯にゆっくり入ることで発汗を促し、皮膚や細胞内の老廃物質や毒素など排出することが出来る。もちろん副交感神経を刺激するので体は鎮静的となり、落ち着きリラックスできる。
しかし長時間の入浴は禁物。
皮脂や有用物質まで流れ出してしまうのです。
乾燥肌の原因になるので30分くらいが目安。
ところが、天然温泉(もちろん塩素なし)や少量のオリーブオイルなどのオイル添加、自然塩(大さじ5〜10杯※風呂釜を痛める可能性も)は長時間入浴しても皮脂の大幅な流失は防げるので安心を。
 最後にお風呂の塩素除去だが、コラム「塩素について」でも書いてある。それ以外にもビタミンC(約1g)の添加も有効であるようだ。 
 最後に一般のお風呂でも、傷を湯になるべく浸けないようにゆっくり温まる事は傷に有効である事を付け加えておきます。
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お湯ざわり
 温泉にはさまざまな湯ざわりがあります。
さらりとする湯・つるつるの湯・とろりと感じる湯などなど・・・
まあ、温泉なので当然湯ざわりが違うのですが、真水においても湯ざわりに違いが生じるみたいです。
 湯ざわりと言うぐらいですから、水ではありません。
お湯になった時の具合なわけです。
使用する水が、水道・井戸水・山水によってはそりゃ違いが出ます。
しかし、ここではそうではありません。
同じ水でも、湯ざわりが違うという話です。
水に熱を加えて湯にするわけですが、その熱の加え方にポイントがあります。
どうも、ゆっくりと水の温度を上げてやったほうが、まろやかな湯に仕上がるらしいのです。
水道水でも、太陽光でゆっくりと温めたものとコンロで暖めたものは口当たりが違います。一度試してみてください。
 銭湯の湯でもそういったことがあるようです。
「燃料によって、お湯の心地よさは変わるのだろうか? 私の経験でいえば、いちばん湯ざわりや湯上りの後の見地から考えると、いちばんよいのはオガクズ。次に、廃材。そして重油ということになる。じっくり時間を掛けて沸かした分だけ、湯がまろやかで湯冷めしにくいということだ。」
[銭湯の謎 町田忍著 兜}桑社 よりの引用]
料理にしても、物を作るにしてもじっくり時間を掛けたほうが良い物ができるのは世の常。
お湯もまたしかりということではないでしょうか。
 
 水の分子は何個かで手をつないで存在しています。
水を加熱すると、分子同士が擦れ合い分子は散り散りになります。
おそらくはこの辺りに滑らかさや湯ざわりの違いが出る秘密があるようです。
もう少し詳しく言うと、熱を持つというのは分子に動きが生じるということです。
分かりやすい水で言うと、氷は分子の動きが乏しいため固まっています。
固形なわけですね。
で、水になると形が自由です。
分子に動きがある、つまりは分子にはある程度ばらけているという事。
水でも温度が増すにつれ、自由度が増します。
さらに気体になれば、もっと自由度が増します。
分子が散り散りといった感じかな。
違う方向に話しが行きましたが、熱の加わり方によって分子のバラケ方に違いが生じるのではということです。

 さて、最後に温泉においても加熱湯にくらべ、もともとの高温泉の方がお湯はいい感じがします。
きっと、地中でゆっくり熟成して湧き出た湯がいいのでしょうね。
もちろんそれに加えて成分の違いで、あのヌルヌルとした湯やさらりとした湯が生まれるのですが。
 成分のあまり濃くない単純温泉でも、湯ざわりの違いがあるのは熱の加わり方の違いに秘密があるのではという話でした。
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ゑびら温泉 http://www2.sensyu.ne.jp/b-unit/