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 橋本病


甲状腺ホルモンが減少する病気で自己免疫疾患の1つです。橋本病は、慢性甲状腺炎ともいい、大正元年に九州大学の橋本 策(はかる)先生が発見し、橋本病は日本人の名前がついた病名としても世界的に有名な疾患です。



 甲状腺

  • 甲状腺は、蝶が羽を広げたような形で、のどぼとけの下にある。
  • 大きさは、左右に広く縦4cm暑さ1cmで重さは15g、正常の甲状腺は柔らかいので外から触っても分かりません。


甲状腺は、体の新陳代謝を促す甲状腺ホルモンを2種類合成し3個のヨードを含むT3(トリヨードサイロニン)・4個のヨードを含むT4(サイロキシン)を血中に分泌します。そして脳下垂体から出る甲状腺刺激ホルモン(TSH)により調整されます。

FT3・FT4・TSHは血液検査で分かるので橋本病の進行又は治療による改善を見るためにも大切です。しかし、橋本病では、自己抗体をみつめていくことはもっと大切です。

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 甲状腺ホルモンの働き


 甲状腺ホルモンは、発育や成長に欠かせないホルモンです。全身(脳・心臓・消化器・筋肉・皮膚など)の新陳代謝を活発
 にし、精神神経や身体の活動の調整にも働きます。

 甲状腺ホルモンが出過ぎると、脈が速くなり、体温は上昇し、汗をよくかきます。
 
反対にホルモンが少なくなると脈は遅くなり、体温は低下し、活気がなくなります。

 橋本病の原因


 免疫の狂いにより甲状腺を異物と勘違いして甲状腺に対する自己抗体(抗サイログロブリン抗体・抗マイクロゾーム
 抗体)を作ってしまいます。

 この自己抗体が甲状腺の細胞を破壊(炎症)していく為、徐々に甲状腺機能低下症になっていきます。頻度は女性25人
 に1人、中年の女性では10人に1人くらいで女性に多く見られます。

 この理由は不明のようですが、妊娠中あるいは分娩後の性ホルモンの変動が、サイトカイン産生に作用し、Th1/Th2バラ
 ンスを変化させることから、Th1/Th2のどちらかが優位の疾患かにより、その影響が異なる可能性が示唆されています。

 この自己抗体も血液検査で分かります。橋本病が完治するには、この自己抗体が正常値になることが必要であり、そし
 て安定することです。


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 橋本病の症状


 必要量の甲状腺ホルモンが作れない為に、全身の新陳代謝が低下します。
 

 全身症状..........寒がり・疲れやすい・動作が鈍い・体重増加・声かれ・低音
 体温..............低体温
 顔つき・首..........むくみ・甲状腺腫大・喉の違和感・ボ〜ッとしたような顔
 神経・精神症状.....物忘れ・無気力・眠い
 循環器症状........脈拍が遅い・息切れ・むくみ・心肥大
 消化器症状........食欲低下・便秘
 筋骨症状..........脱力感・筋力低下・肩こり・筋肉の疲れ
 月経..............月経不順・月経過多
 血液検査..........コレステロール・中性脂肪の上昇・ALP・CRPの上昇
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 甲状腺の治療


 甲状腺機能がまだ正常な人は、定期的にホルモン量を検査するだけで薬はいりません。しかし、甲状腺機能低下症になっ
 ている人はホルモンの不足を補うために甲状腺ホルモン製剤(チラージンS)を内服します。

 内服は生涯服用続ける必要がありますが、この薬は正常な人の甲状腺ホルモンと全く同じものですので、飲みすぎなけ
 れば副作用はまず心配はありません。また妊娠中や授乳中でも安心して飲むこともできます。

 甲状腺ホルモン剤には人工合成した錠剤のチラージンS(L―サイロキシン)と豚や牛の甲状腺を粉末にした乾燥甲状腺
 末の2種類があります。この薬と一緒に飲んでいけない薬はなく、他の病気で治療を受けているときも服用できます。

 注意としてはヨードを多く含む昆布は、甲状腺機能低下を助長しますので普通以上に食べないでください。
 昆布以外の海藻にはヨードはあまり含まれていません。


己免疫疾患の治療


 橋本病は自己免疫疾患です。でも治療は甲状腺ホルモンのコントロール(補充)です。免疫の狂いを正すことによって、作
 られすぎた自己抗体を処理すること。
新しい自己抗体を作りにくくすることが大切です。

 もちろん、甲状腺ホルモンをコントロールすることも大切ですが、自己抗体を減らし、免疫の狂いを正すことはもっと重要
 です。
自己抗体が正常化すれば、甲状腺は破壊されなくなります。

 甲状腺が破壊されなくなれば橋本病は治るということになり ます。

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 自己免疫疾患の原因

 免疫力が正常であれば、自分自身とウイルスなどの外敵とを区別して外敵をやっつける「抗体」を作ります
 (決して自分自身を攻撃することはない)。

 ところが免疫系が酷使され続け、自分と自分以外の敵を識別する力に異常をきたすと、自分自身を攻撃する「自己抗
 体」をどんどん作ることになります。

 免疫異常→自己と非自己を識別できなくなる→自己を攻撃する「自己抗体」を作る。

 まるで、国や国民を守るはずの自衛隊が狂って、国民を攻撃するのに似ています。自己抗体には、たくさんの種類がある
 のですが、それぞれの自己抗体が細胞や組織を壊していく...これが自己免疫疾患です。

 免疫の狂いが原因です。


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 橋本病の漢方治療


 漢方薬による症例は多数報告されています。当店においても漢方薬を推奨して良好な結果を得ています。
 また甲状腺ホルモン剤と併用しても良いですのでまずはご相談ください。
 FT3・FT4・TSHの改善だけでなくやはり、自己抗体までも正常化していきたいと思っています。


 橋本病でお悩みの方はメールでご相談ください。

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