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老化

腎は精を貯蔵する


 人は何故老化するのでしょう。


 五臓の中でも腎は、生命活動を維持する栄養物質を貯蔵し、五臓六腑の要求に応じて供給し、その働きを助けて
 います。これらの力は、生まれつきのエネルギーと、食べ物から得た栄養とが合わさって作られたものです。

  その外に腎の働きは各種ホルモンの調節、各種体液の調節、免疫力の強化、泌尿器との関係など多くあります。
 もし腎が弱ったり病変が生ずると、各臓腑にエネルギーの供給ができないため五臓・六腑は徐々に衰え老化が始
 まります。


  症状として
  
  尿のキレが悪い 足腰が弱った感じがする 疲れやすい
  ストレスを強く感じる もの忘れしやすい 朝、おきづらい
  寝つきが悪い 病気が治りにく 肌にシワ・シミが増えた
  よく喉が渇く 白髪や脱毛が増えた 目が疲れる
  覚が鈍くなってきた 耳鳴りがする  肩こりがひどい
  手がふるえる 生理不順・生理痛がひどい 全身がむくむ
  いつも手足が冷たいなど    

    

  以上から、老化とは腎気の弱りから起きると考えているのが、東洋医学の生理です。現代医学の腎臓と共通点
  もありますが、別の働きもしているのです。

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気と生長発育〜老化の関係


  赤ちゃんは両親のエネルギーを受け継いだものですが、腎気は妊娠後に胎児の発育生長を促進する基礎と
 なっています。この腎気が不足するといろいろな障害が起こります。腎気は生まれっき不足している人もいます
 が、後天的な原因(たとえば食べ過ぎ、セックスの過剰、労働、運動など)によっても一時的に腎気不足が起こ
 ることがあります。

しかし、一般的には、親から受け継いだ腎気は、生後は自らの生命活動によって充実し、人間の生長、発育を
 調整します。そして、人が老化すると言うことは、腎に保存している精が不足して、図のように徐々に身体が退化
 して行くのです。


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腎気の年齢的消長

 下記は腎気と女子男子の成長と老化を示す表ですが、平均寿命80歳を越える現代と古代では年齢的には違い
 がありますが、流れは概ね合致している思われます。



女子

 

7歳

気の働きが活発化し、歯が生えかわり、髪も長くなる。

14歳

天癸が充満し、任脈と衝脈の流通が増進し、月経が始まる。

21歳

体格は頂点に達する。

28歳

筋骨は充実してひきしまり、毛髪は最も長く豊かになる。

35歳

陽明経脈の機能が衰え、白髪が増え始まる。

42歳

月経不順が起き始める。

49歳

任脈が空虚となり、月経が停止する。

 

男子

 

8歳

腎気が充実する

16歳

精気が充満して性行為が可能となり、子供を作ることができる

24歳

筋骨は強壮となり、体格は頂点に達する。

32歳

骨は隆盛、肌肉は力にあふれ、身体は最盛期となる。

40歳

腎気が衰え始め、脱毛が始まる。

48歳

顔面は憔埣しはじめる

 56歳 筋肉の動きの自由が失なわれ、精気は欠乏し、腎は退化しからだ全体の老化が進む。

  64歳 天癸(男女もと生殖能力がなくなる)も尽きる。

 

 50才以下の保健薬と50才以上の保健薬

 今やテレビや新聞に保健薬、アンチ・エイジング商品の広告が溢れています。しかし、若い方も年配の方も同じ
 保健薬を服用することには問題があります。中には年配者向けと称して漢方生薬を少々加えたものもあります
 が、単なるビタミン剤が殆どです。

 

 人間の身体は50才頃を境に激変します。女性ばかりでなく、男性にも「更年期」があります。

 「年だなぁ...」と感じた時がこの「激変」の兆候です。

 なにが激変したかというと、

 @    免疫系(免疫調整物質など)の低下

 A    脳・神経系(神経伝達物質)の低下

 B    内分泌系(ホルモンなど)の低下です。

  

 したがって50才以後の保健薬はこれらの低下を少しでも遅らせるようなものでなければならないわけです。

  この中で特に注意しなければならないのが「免役機能」の低下です。人間には誰でも毎日数千個のガン細胞
 が生まれています。

 若い時には「免疫」の力でこれらのガン細胞を一つ残らず殺すことができるのに、「免疫力」が低下した年配者
 ではどうしてもl殺しきれない、ガン細胞が残ってしまいます。これが細胞分裂するたびに大きくなり、数年後には
 「ガン」になってしまうわけです。

 

 したがって50才を過ぎた方には、普通の保健薬ではない「年配者向け」の保健薬を服用する必要があります。
 またその方の症状、上記に述べた3つの低下の程度や遺伝的体質も考えて使い分ける必要があります。

 

 現代医学では症状がでてしまってから治療を始めます。本当の意味の保健薬とは症状が出始める前の予防が
 大切です。

 三人に一人という高齢化社会です。元気で楽しく日々を感謝で過ごしたいものです。

 

 どうぞメールでご相談くださいませ

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