阿弥陀寺だより |
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平成17年春季 第1号 | ||
「阿弥陀寺だより」発行にあたって 阿弥陀寺住職 野口正晧 ◎幸せという花があるとすれば その花の蕾(つぼみ)のようなものだろうか 辛いという字がある もう少しで 幸せに なれそうな字である ◎呼べば答えてくれる人がいる 苦しくても 寂しくても 誰もいなくても 名を呼べる ひとがいる しあわせ 以上2編の詩は、私の敬愛する星野富弘先生の作品です。 先生はクラブ活動の指導中に誤って鉄棒から落ち、首の骨が折れて手足の自由を奪われました。自分の意志で動かすことができるのは口だけです。24歳の時の出来事です。 先生は口に、筆やサインペンをくわえてすばらしい絵や詩を描いて、世界中にメッセージを送り、人々の心に希望を与え続けています。 私も皆様の心に、たとえ小さな光のひとつでも灯せるよう精進したいと思っています。 合掌 |
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「伝統を後世へ」 阿弥陀寺檀信徒総代 代表 植田成雄 いつも阿弥陀寺の護持興隆のためにご協力いただきまして厚く感謝いたします。 昨今、社会情勢の急激な変化に伴い、私たちの生活も大きく変わってきています。 このような時こそ、薄れていく伝統的な事柄を若い方々に伝えなければならないと感じます。 それは、高齢者が子供に神於山の良さを伝えるがごとく、町の歴史や風土を良き伝統として伝えることが肝要ではないかと思います 。それは寺の歴史や先祖のまつり方等にもいえることと思います。 いずれにせよ、先達の方々にとっても「ああ、良いものができたな」といわれるような 「阿弥陀寺だより」にしていただきたいと思います。 |
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ご存知でしたか? 阿弥陀寺について このお寺は正式名を「真龍山一心院阿弥陀寺(しんりゅうざん いっしんいん あみだじ)」といい、永禄3(1560)年に清譽浄心大徳(せいよじょうしんだいとく)というお坊さんが初めて開いたと伝えられています。 本尊は阿弥陀如来、両脇は観音菩薩と勢至菩薩で典型的な浄土宗のまつり方です。通常、本尊は立っているか座っているかが普通ですが、この本尊は半跏像(国宝第1号となった京都太秦広隆寺の弥勒菩薩と同じ座り方)が特徴で、江戸時代中期の作とされています。 現在の建物は、平成元(1989)年に再建されました。現住職は21代目です。 主な年間行事は、修正会(年始のおつとめ)、春と秋のお彼岸、御忌(法然上人のご命日のおつとめ)、お盆のおせがき、お十夜などがありますが、なかでも毎年1月の成人の日に行われる智慧の文殊さまをおまつりする文殊会は、子ども会のご協力のもと、もちつきやとんど、合格祈願などがあり、多くのお参りの人でにぎわいます。また、毎月17日には念佛講のおつとめが行われています。 また、境内の地蔵堂には、延命地蔵、薬師如来、十一面観音菩薩などがまつられています。 皆さんもどうぞお参りの時には、違った視点で阿弥陀寺をご覧になってください。 |
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