阿弥陀寺だより

平成22年初夏 第25号
  

元祖法然上人800年大遠忌 ご寄進のお礼
   
住職 野口泰宏

 先般、皆様方にご無理をお願い申し上げました「法然上人800年大遠忌」にかかるご寄進ですが、多くの方々からたくさんのご浄財をいただきました。
 お蔭をもちまして、182件の方々から、合計324万8千円ものご寄進を賜り、総本山知恩院に納めさせていただくことができました。
 ここに、文章で誠に失礼ですが、皆様方のまごころに改めて感謝の意とお礼を申し上げます。受納書
 納付の際、知恩院の担当長に、
 「この浄財は800年もの昔から、私たちにお念仏の尊さをお示しくださった法然上人への報恩感謝の気持ちを、阿弥陀寺の檀信徒の方々が表してくださった貴重なものです。一円たりとも無駄にせず、実のあるものとして有効に使ってください」
 と申し上げますと、担当長自らひたすら深く頭を下げ、
 「決して無駄にはいたしません。貴重なご浄財を祖山興隆のため、また、来年に迫ってまいりました800年大遠忌に備え、大切に使わせていただきます。
 どうぞ阿弥陀寺檀信徒の皆様にくれぐれもよろしくお伝えください。そして皆様おそろいで総本山知恩院へお参りくださいませ。本山挙げてお待ち申し上げております」 と感謝の言葉をいただきました。
 この言葉をうけ、阿弥陀寺としましては、
来年(平成23年)3月30日(水)に、皆さんと共に知恩院へ「法然上人800年大遠忌特別団体参拝」(日帰り)を予定しております。
 詳しい事につきましては、後日この「阿弥陀寺だより」で、ご案内お知らせいたします。
 皆さんと一緒に、「お念仏のふるさと」である総本山知恩院に参拝いたしましょう。

住職のつぶやき
〜その身になって しみじみ思う〜

 私事で誠にお恥ずかしい話ですが、4月の中頃に左足首を骨折いたしまして、しばらくの間入院しておりました。
 今は松葉づえのお世話になり、リハビリの毎日を送っています。
 骨折・入院・手術という初めての経験を通して、今まで見えなかった様々な事柄に気づかせていただきました。
 私たちの体には、約200本の骨があるそうです。しかし、そのうちのたった1本が欠けただけでも普通の日常生活を送る事はできないそうです。
 また、いくら強がりを言ってみても人間ひとりでできることは数知れています。今まで当たり前のようにできた事が、なんとありがたいことなのかとしみじみ思います。
 「ありがたい」。漢字では「有難い」と書きますが、これは読んで字のごとく、「普通に有るということがどれだけ難しいことか」という意味です。
 呼吸ができる、食事がいただける、立って歩くことができる、話すことができる、手をのばせば物が取れる、たとえを出せばキリがありませんが、自分が何気なくおこなっていた毎日の生活を送るということは、簡単な事ではなかったようです。
 そこでわかった事は、私のようなちっぽけな人間を、この普通に有るという事が本当に難しい毎日を、目には見えませんが様々な大きな力によって支えられているのだなあということでした。
 「有難い」という言葉を毎日かみしめて精進したいと思います。合掌
 ありがたい…   合掌

 


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