阿弥陀寺だより |
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平成30年春季 第57号 | ||
「任運無作」〜にんぬんむさ〜 住職 野口泰宏 今年の冬は例年になく厳しい寒さが続きました。体調を崩されていませんか? さて、毎日を過ごさせていただくと、思い通りにいかなくてイライラしたり、「こんなはずではなかったのに…」と落ち込んでみたりすることが多々あります。 「任運無作」(にんぬんむさ)とは計らいを持たずにご縁にお任せするという意味です。 つまり「思慮分別をはたらかせず、自然のままに事を行う」ということです。 私たちは人生を送っていくうえでさまざまなことを経験し達成していきます。 たとえば、学校の試験であったり、仕事や家庭などにもいろいろなことがあるはずです。 それらのことを達成していくためには私たちは挑戦もするでしょうし、ときには逃げたくなることもあるでしょう。 しかし、どんなことでもいずれは何らかの形でそのことに決着がつくはずです。 そのときの結果というものは「努力の賜物」などといわれることもあるかもしれませんし、また、失敗ということになるかもしれません。それはまさしく「運」というべきものでしょう。 それに結果が出た後はどうしようもないものです。それでも、やることをして、精一杯努力すれば、満足はできないまでも、納得はできるようになるのではないでしょうか。 その後の結果は仕方がないところも多いのですから、物事をあきらかにみつめてみましょう。 合掌 |
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春季彼岸会のおつとめは 3月21日(祝)午後1時半から 今年も春の彼岸が近づいてきました。 今年の彼岸の入りは3月18日(日)です。 例年のとおり、春季彼岸会の法要をつとめます。 ご先祖や有縁の方々のご回向をさせていただきます。先立たれたご先祖を偲び、今生かされている感謝の気持ちを、皆さんと一緒にささげましょう。 なお、ご回向の後、前住職による法話も予定しております。 ご家族、ご近所お誘いあわせて、阿弥陀寺へお参りください。 暖かな春の日射しは、すぐそこまで来ています。たまには、暖房や冷房に頼らず、外を歩いて季節感を味わってみてはいかがでしょうか。 |
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法然上人の問答集(その2) 前回に引き続き、法然上人自らが民衆の疑問に答えた問答集『一百四十五箇条問答』から抜粋します。 一つ、臨終の時、不浄の物の候には仏の迎えに渡らせたまいたるも返らせたまうと申し候は、まことにて候か。 答う、仏の迎えにおわします程にては不浄の物ありというともなじかは返らせたまうべき。仏は浄(きよ)き穢(きたな)きの沙汰なし。みなされども観ずれば穢きも浄く、浄きも穢くしなす。ただ念仏ぞよかるべき。浄くとも念仏申さざらんには益なし。 万事を捨てて念仏を申すべし。証拠のみ多かり。 (訳) 「臨終の時、不浄な者の場合には、仏が迎えに来られていても、お帰りになってしまうというのは本当でしょうか」 「お答えします。仏が迎えにおいでになられるほどの場合に、不浄の物があったからといって、どうしてお帰りになることがありましょうか。仏は清いとか汚いなど問題にしません。ただ念仏もうしていることがよいのです。清いからと言って念仏を申さないのでは利益はありません。一切のことを捨てて念仏をとなえなさい。このことは、証拠が実に多くあるのです」 仏さまの世界には清いとか汚いといった分けへだてがないのですね。 |
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