阿弥陀寺だより |
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平成18年春季 第6号 | ||
「師の言葉 その二」
先号に引き続き、亡師(丹羽貫誠)の言葉を書かせていただきます。 |
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「苦しみを受け入れる?」漢訳仏典で「苦」と訳されている言葉の原語は「苦しい」という意味ではなく、本来は「思うがままにならないこと」という意味です。思い通りにならないことは、思い通りにできません。思い通りにならないことを思い通りにしようとした時に「苦」が発生します。 だから私たちは、苦(思うがままにならないことを思うがままにしよう)にしてはいけないのです。 たとえば、人間誰でも老いたくありません。いつまでも若くありたいと願います。しかし、時々刻々と老いていっています。 老いたくない、若くありたいと願えば、そこから苦が始まるのです。 老いることがいけないことだと考える物差しを捨てて、「年を取るのはどうしようもないことや」と、老いというものを受け入れてしまえば、苦でなくなります。 昨年の夏は例年になく暑い夏でした。そんな暑い日に私たちは暑さをなくそうと苦しみます。でも、海へ行って海水浴をしようとすれば、暑さは苦になりません。暑さは暑さのまま楽しむことができます。苦が苦でなくなります。 私たちは苦をなくそうと努力します。でも、苦をなくすことはできません。 「苦がなくなる」のではなく、「苦でなくなる」ように苦というものを受け入れてしまう、これが、お釈迦様の説かれた解決方法なのです。 |
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お焼香は何回? 線香は何本?先日、お参りした時に「和尚さん、焼香は何回したらよろしいんや」と質問されました。お焼香の回数、線香の数は、1・2・3回いずれでもよく、1回の時には、迷うことのない一心不乱の気持ちを表し、2回の時は、戒香(戒律)と定香(禅定)を表し、3回は三世(現代・過去・未来)の諸仏に捧げる、また三毒煩悩(むさぼりの心・いかりの心・愚かな心)を焼き尽くす意を表わします。 つまり、回数にはこだわりなく、清い香りをお供えする気持ちを持って焼香や線香を立てればよいのです。 お葬式などお焼香をする人数が多ければ、次の人にお譲りするため、1回のお焼香を、時間にゆとりのある時は、2回、3回とお香をお供えすればよいのです。 お焼香は、親指・人差指・中指の3指で香をつまみ、顔の前まで頂いてから、静かに香炉にくべてください。 |
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