阿弥陀寺だより

平成30年冬季 第60号
  
形あるもの形なきもの
      住職 野口泰宏

 法然上人のお歌に
「月影のいたらぬ里はなけれども ながむる人のこころにぞすむ」
「阿弥陀佛と十声となえてまどろまん ながき眠りになりもこそすれ」というのがあります。
 月とは佛さまです。佛さまは、どこもかしこも照らし抜いておられるが、月を眺めて初めて光がその人の心に宿るがごとく、仏様に面と向かって初めてその心が通じてくるのです。
 そしてまた法然上人は、寝床に入って南無阿弥陀佛と十遍唱えて眠りにつく、もしそのまま息を引き取ってもお浄土に生まれるのだから安心だといわれるのです。
 私たち凡夫は無知であり、自分にとらわれてばかりです。 だからこそ佛は、そんな凡夫に休まず働きかけてくださるのです。自分の計らいや思惑を捨てて、佛さまを誠の心で信じ願う力は佛さまから授けられたものなのです。
 このようにみますと佛の働きは形あるものではありません。しかし、私たちは形あるものを我が目で見ないと不安に陥ります。形なきものを形あるものにして保とうとします。しかし、形あるものを念じ続けてついには形なき世界に至ることができます。
 日々お勤めする勤行は形あるものです。勤行でおとなえする念仏は形なきものです。勤行をつとめ、お念仏をとなえることによって、形なき佛の世界に至ることができるのです。   合掌


修正会(年始のおつとめ)は1月2日(水)午前10時から

 新年、最初のおつとめを1月2日午前10時から阿弥陀寺で行います。
 社会の平和と人々の幸福を祈って、法会(ほうえ)を修します。これを修正会といいます。
 無事に新年を迎えられたことをご本尊さまに感謝し、また、この一年すこやかに過ごせるよう、新しい年が幸せな年となりますよう共に願いましょう。
 皆さんお誘いあわせの上、老若男女を問わず、お参りください。皆さんとともに新年を寿(ことほ)ぎましょう。


文殊会を1月14日(成人の日)に開きます

 智恵の仏さまである文殊さまのおつとめを、阿間河滝町子ども会のご協力のもと、1月14日(成人の日)に行います。
 内容(予定)は、
◎とんど(古いしめかざりやお守りなどのお魂 を抜いて火にあげます)、ぜんざいの接待
◎おつとめ、受験生の合格祈願
◎「コール・ブリランテ」によるコーラス
◎みんなで数珠繰り
 を予定しています。
 後日、子ども会の役員さんから配られる絵馬に「願いごと」を書いて、当日持ってきてください。たくさんのお参りお待ちしています。


法然上人のお歌から学ぶ その4

 生まれては まず思い出でん古里に
   契りし友の 深き誠を


 この和歌は、法然上人がお浄土に往生された後の事を詠われるという大変珍しいお歌です。
 その中には、先に逝く者として、共にお念仏に励んでいた朋友に対して、その深い誠の心で変わらずにお念仏にお励みくださいという願い、そしてついに往生される時には、お浄土の同じ蓮のうてなで必ずお待ちしておりますという2つのお心が込められたものです。
 日々生きていく中で、大きな悲しみの一つは、大切な方、かけがえのない方との別れでありましょう。しかしこのお念仏の教えは、この私が亡くなっても極楽に往生する事ができ、そこから残していかなければならなかった人達を見守ることもできる、そして待つこともでき、いつか再会することも可能なのです。
 「この世だけでなく、来世、後世でも共に歩むことが出来る」それが極楽浄土なのです。どうぞ皆さまも共にお念仏をお称えし、その喜びを分かち合いましょう。



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