阿弥陀寺だより

令和元年夏季 第62号
  
お盆の由来
      住職 野口泰宏

 今年もまもなくお盆の季節がやってきます。お彼岸とともに、親しみ深い仏教行事ですね。
 お盆の起源は『盂蘭盆経』(うらぼんきょう)という経典に収められている、お釈迦さまの弟子、目連尊者(もくれんそんじゃ)と、餓鬼の世界に堕ちたその母親の逸話にさかのぼります。
 お釈迦さまは、餓鬼の世界に堕ちた母親を救う方法を求める目連尊者に対して、
 「僧たちが夏の修行を終える七月十五日に、彼らに食べ物や飲み物をほどこせば、その功徳により、母を救うことができよう」と説かれました。
 これにより日本では、毎年七月または月遅れの八月に先祖供養の行事として行われるようになりました。
 お盆には、今は亡きご先祖さまを極楽浄土から家にお迎えし、ねんごろに供養しますが、それは、父や母をはじめ、多くの方々の「いのちのつながり」があるということに、感謝の気持ちを伝えるためです。
 そのことに今一度思いをいたし、ご先祖さまへの「敬いの心」を次の世代につないでいくこともお盆の大切な意味といえるでしょう。      合掌



8月2日(水)午前8時半から、 おせがきのおつとめをします     

 
ご先祖先亡のご回向を行うお施餓鬼を、例年のとおりおつとめさせていただきます。
 せがき供養は、有縁・無縁の精霊に功徳をたむける法要です。
 ご先祖に英霊が在るお家は、午前8時半までにお参りください。(一般の回向の前に英霊回向があります。)
 また、新たに永代せがきを申し込まれたお家(初盆のお家)は、せがき会の最後(午前10時半すぎ)に一霊ずつご回向させていただきますので、ご親族の方々でお参りください。

                                                                            

お盆のお参り(棚経)の予定

 お盆の町内の棚経参りは、8月13日(日)の早朝より、お参りさせていただきます。
 お盆は、次の日程でお参りさせていただきます。

・8月9日(金)…大阪市、守口市、神戸市
・8月10日(土) …初盆のお宅
・8月11日(
)…八幡町、堺市、和泉市、大阪狭山市、泉南市
・8月12日(
)…阪和線より山側の市内、貝塚市、熊取町
・8月13日(火)の早朝より…阿間河滝町
・8月14日(水)…阪和線より浜側の市内
・8月15日(木)午後3時より…精霊送り


 また、お盆の経木(きょうぎ)をご入用の方は8月2日以降に寺まで取りに来てください。一枚300円です。
 年に一度の先立った方の里帰りです。最も暑い時期ですが、家族そろってまごころをこめてお迎えしましょう。
          合掌


分け隔てのない心(無分別智)

 人間は自分自身を、「格好よく見られたい」 「良い人に見られたい」
と思ってしまうものです。
 しかし、阿弥陀さまはそんな心をすべてお見通しです。
 阿弥陀さまの前で手を合わせる時、私たちの偽りの姿が浮き彫りになります。 阿弥陀さまは、そんな私たちでも見捨てない大慈悲を持った仏さまなのです。 そして阿弥陀さまは決して人と人とを比べません。 一人ひとりがすべて尊い存在だと認めてくださるのです。
 「こんな私ですが、どうぞお救いください」と素直な心で阿弥陀さまの名前を呼びましょう。
 それが「南無阿弥陀仏」のお念仏なのです。



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