阿弥陀寺だより

令和6年夏季 第79号
  
人生のおみやげ


 お釈迦さまは「一切皆苦」(生きていくことは全てが苦である)と説かれました。
 いつまでも元気であり続けたいと思っても、知らずのうちに日々老いていきます。欲しい物が手に入らなかったり、あるいは悪口に耳をふさぎ、あるいは暑さや寒さに出合い、悲しい別れに涙を流します。
 「こんなはずではなかった、あの時にああしておけば」と後悔し、愚痴を言っても過ぎ去った月日は帰ってきません。
 人生のお土産とは、その苦を乗り越えていく勇気、その苦難に負けない力だと思います。
 父や母と別れた時、我が子と別れた時、友と別れた時は本当につらく悲しかったけれど、その悲しみを乗り越えました。おかげで今まで他人事だと思っていた別れの悲しさを心から実感することができました。
 これからは人の悲しみを我が事のように考えて生きていきます。こんな病気を与えられました。でも精一杯生きました。
 いつの日かご先祖にお会いした時「よく頑張ったね」とほめてもらえるほど、今日のいのちを大切に生きました。これが本当の人生のお土産だと思います。
 旅は帰るところがあるから楽しいのです。そして私たち一人一人が人生の旅人なのです。
 私たちの心にしっかりと故郷を定めて、そこに待つ人々への本当の「お土産」を用意しながら、人生という毎日の旅をできるだけ楽しく送っていきたいものです。




8月2日(金)午前8時半から「おせがき」のおつとめをします 

 
ご先祖先亡のご回向を行うお施餓鬼を、おつとめさせていただきます。
 せがき供養は、有縁・無縁の精霊に功徳をたむける法要です。
 ご先祖に戦没者が在るお家は、午前8時半までにお参りください。(一般の回向の前に英霊回向があります。)
 また、新たに永代せがきを申し込まれたお家(初盆のお家)は、せがき会の最後(午前10時半すぎ)に一霊ずつご回向させていただきますので、お参りください。

                                                                            

 お盆のお参り(棚経)の予定

 お盆の町内の棚経参りは、8月13日()の早朝より、お参りさせていただきます。
 お盆は、次の日程でお参りさせていただきます。

・8月9日(金)…寝屋川市、尼崎市、神戸市
・8月10日(土) …初盆のお宅
・8月11日(日)…八幡町、堺市、和泉市、大阪狭山市、泉南市、 田尻町
・8月12日(月)…阪和線より山側の市内、貝塚市、熊取町
・8月13日(火)の早朝より…阿間河滝町
・8月14日(水)…阪和線より浜側の市内
・8月15日(木)午後5時より…精霊送り

 
また、お盆の経木(きょうぎ)をご入用の方は8月2日以降に寺まで取りに来てください。一枚300円です。
 年に一度の先立った方の里帰りです。最も暑い時期ですが、家族そろってまごころをこめてお迎えしましょう。



阿弥陀寺だより  ちょっといい話   浄土宗のページへ   トップページへ