阿弥陀寺だより

令和6年冬季 第81号
世の平安を願って
      住職 野口泰宏

今年も残すところわずかとなりました。
 元旦に発災した能登半島地震や各地での豪雨災害、まれにみる猛暑など自然の脅威にみまわれた一年でした。来る年は平穏であることを願うばかりです。
 さて、新たな年の初めに修正会という法要を勤めます。
 「修正」とは正月に修するという意味で、一年の平穏などを願う法要です。
 その中では、世の中の平和と人々の幸福を願い、「天下和順」の四文字で始まる「祝聖文」という経文をお唱えします。そこには、お釈迦さまの教えを人々が実践することで、安穏な日々を過ごせ、平和な世が訪れるということが書かれています。
 初詣でお寺などにお参りする際は、ご本尊・ご先祖に新年のご挨拶をすると共に、お釈迦さまの教え「お念仏」をとなえ、自分だけでなく世の平安も願いましょう。

「祝聖文」(しゅくしょうもん)

天下和順(てんげわじゅん) 日月清明(にちがつしょうみょう)

風雨以時(ふうう いじ) 災歯s起(さいれいふき)

国豊民安(こくぶみんなん) 兵戈無用(ひょうがむゆう)

崇徳興仁(しゅとくこうにん) 務修礼譲(むしゅうらいじょう)

                                                    合掌


修正会(年始のおつとめ)は1月2日(木)午前10時から

 新年、最初のおつとめを1月2日午前10時から阿弥陀寺で行います。
 社会の平和と人々の幸福を祈って、法会(ほうえ)を修します。これを修正会といいます。
 無事に新年を迎えられたことをご本尊さまに感謝し、また、この一年すこやかに過ごせるよう、新しい年が幸せな年となりますよう共に願いましょう。
 皆さんお誘いあわせの上、老若男女を問わず、お参りください。皆さんとともに、新年を寿(ことほ)ぎましょう。


文殊会を1月13日(成人の日)に開きます

 智恵の仏さまである文殊さまのおつとめを、阿間河滝町子ども会のご協力のもと、1月13日(成人の日)に行います。
 内容(予定)は、
◎午前9時 とんど(古いしめかざりやお守り などのお魂を抜いて火にあげます)
◎「コール・ブリランテ」によるコーラス
◎午前11時 おつとめ、受験生の合格祈願
 後日、子ども会の役員さんから配られる絵馬に「願いごと」を書いて、当日持ってきてください。たくさんのお参りお待ちしています。



吉水講詠唱のおすすめ

 吉水講とは、戦後の混乱期に浄土宗諸師により発足した吉水流詠唱の会です。
 「吉水」は法然上人がお住まいになられていた現在の総本山知恩院の周辺の当時の地名が由来しています。
 吉水流詠唱には、三十一文字の和歌に曲をつけたご詠歌と、七五調の歌詞に曲をつけたご和讃とお舞があります。
 ご詠歌は、主に法然上人の御作の和歌を日常会話に通じるやさしい言葉でお唱えし、ご和讃は、浄土宗の行事や法要の意味を明らかにし、法要に参加するために作詞されています。
 阿弥陀寺でも月に一回、講員様と共にお稽古に励んでいます。年間行事として
春の「知恩院御忌奉納大会」や秋には、「泉北組詠唱奉納大会」などに参加しています。あなたも参加してみませんか?
 くわしくは、阿弥陀寺までお問い合わせください。



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