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 女性病
 中国の「千金方」という漢方古書には、“女性は男性に比べて二倍も病気にかかりやすく、十倍も治し にくい”と
 書かれています。それほど昔から女性の病気は複雑なものとされています
 月経痛(月経困難症、生理痛)
 
 下腹部には子宮があり、またこの部位には肝の経絡が通過していますので、この付近に痛みの症状があるときは
 子宮の異常を考えるだけでなく、肝機能に問題があるということも考慮する必要があります。 またこの部位には
 月経に関係なく、人によっては普段でも血(血液が停滞したもの)による疼痛(チクリと刺すような痛み)の見られ
 ることがあります。

 月経痛は血が原因で発生する代表的な病症です。

 月経時に子宮内に停滞した血(おけつ→黒ずんだ血液の塊、あるいはレバー状に固まった血液のこと)が排出す
 るまで痛みがつづき、排出し始めると次第に痛みが軽減します。月経痛の程度や血の量には個人差があり、中に
 は痛みだけで血液の塊の見られないものもあります。

 また、痛みの発生は冷えと関係のあるものもありますので、日頃から月経痛の激しい方は、月経の5〜7日前から
 身体を冷やさないように心掛ける必要があります。何れにしましても、月経痛は子宮に異常があることを知らせる
 一種の信号ですし、子宮筋腫や子宮内膜症の原因にもなりすので、とくに血が原因で発する月経痛は必ず治す
 べきでしょう。

 しかし、月経は本来、生理現象であって病気ではないので、全く痛みはないものです。
 痛みがあるということはなにか原因があるはずです。
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 月経不順
 一般に月経は一定の間隔(周期は28日が理想)で毎月一回くるものですが、時にこの間隔が一定せず、一ヵ月間
 に二回もあった り、二〜三ヵ月に一回しか来なかったり、時には一年間に数回だけというものもあります。
無月経 18才までに一度も月経にならない原発性のものとストレスやダイエットが原因の続発性無月経があり、ホルモン治療や漢方治療が必要な事があります。
月経周期異常 正常の場合25〜38日周期といわれています。年に3〜4回不定期にしか月経がこないとか、20日以内の周期で頻繁に月経がくる場合、ホルモン検査後治療を考慮します。
無排卵性月経 月経はあっても排卵がない場合で、基礎体温が一相性で低温ばかりです。年令によって排卵をおこす治療やホルモン治療を行うことがあります。若年の場合はホルモン中枢の成熟を待ってみることも多いです。

 月経不順はホルモンの分泌異常や自律神経失調と関係があり、また不妊症などの原因にもなりますの改善した ほうが 良いと思います。

 漢方医学ではこの病症を肝と腎の病症としてとらえて治療します。


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  ●月経時の身体不調
 
 月経がくるたびに体の調子が大きく乱れる方がいらっしゃいます。例えば、生理不順・生理痛・頭痛・めまい・吐き
 気・便秘・下痢・体がだるい・疲労感・むくみ・いらいら感・憂うつ感・どうき・食欲不振・腹痛・腹が脹る・腰痛・微
 熱などがそれです。 
 
 漢方医学では、月経の調節は肝臓が司っていると理論づけています。

 その調節機能のことを“疏泄(そせつ)”と呼んでいます。月経が潮の満ち引きのように一定の間隔で毎月一回来
 るように調節されているのは、この肝の“疏泄”の機能が正常に働いているからなのです。

 しかし、肝は精神的ストレスの影響を強く受けやすい性質があり、そのため強い精神的ストレスを受けると、この
 “疏泄”の機能が正常に働かなくなり、月経が一定の間隔で来るように調節することができなくなってしまいます。
 
 生理の直前に強い精神的ショックを受けて月経が止まってしまうということがあるのはそのためです。

 この“疏泄”の機能は、心・脾胃(胃腸)・肺・腎などのような自律神経で働いている臓器の機能をも調節していま
 すので、この“疏泄”の機能が正常に働けなくなると、その影響がそれらの臓腑の機能にまで影響して非常に複雑
 な病理を発生させることになります。

 上述のように沢山の症状が現れるのはそのためなのです。
 もちろん、これらには個人差があり、人によってそうなり易い人となり難い人があります。

 一般に性格が神経質な人ほど、またストレスの影響を受けやすい人ほどなり易い傾向が見られます。
 この種の症状にも漢方薬は良く奏功します。

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